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てけれっつのぱ!

悪口雑言罵詈誹謗録

Write like crazy!


Young-ha Kim: Be an artist, right now! - YouTube

(12分ぐらいから)

もう一つ 僕の経験を紹介しよう

作文の講義で 僕はちょっと変わった課題を出す

講義にはみなさんのような 作家志望でない学生も大勢いて

美術や音楽を専攻している学生は

自分には書けないと思っている

僕は学生に白紙とテーマを与える

簡単なテーマを与える

子供の頃に起きた 最もツイていない経験について書く とか

ただし一つだけ条件を付ける

狂ったように書け! と

教室を回って学生に声をかける 「とにかく書け!」って

1 時間か 2 時間 狂ったように書かせる

考える時間は最初の 5 分くらいだろう
13:01
狂ったように書け というのは

ゆっくり書くといろんなことを考えて

悪魔に隙を与えることになるから

悪魔はいくつもの理由を持ち出して

書くことを諦めさせようとする

「みんなに笑われるよ」

「下手くそだな!」

「変な文章!」

「字が汚い!」

そういうことを次々に言う

この悪魔に捕まらないように

全力疾走しなきゃいけない

僕の授業でこれまで一番良かった作品は

じっくり取り組める長期間の課題ではなく

1 時間以下の短い時間に

僕の目の前で学生が

鉛筆で書きなぐった文章だった

学生はある種のトランス状態におちいる

30 分か 40 分もすると

自分でもよく分からないことを書き始める

そのとき 悪魔がつけ込む隙はなくなる
13:48
こう言うことができるだろう

アーティストになるために必要なのは

沢山の否定的な理由ではなく

たった一つの必然的な理由だ

成れるはずがないという理由なんて

重要じゃない

たった一つの必然的な理由こそが

多くのアーティストを生み出す

悪魔の方を閉じ込めて

自分自身のアートを始めると

今度は外側からの攻撃にさらされる

たいていの場合は

自分の両親だ(笑)

妻や夫の場合もある

でもそれは本当の両親や配偶者ではなく

悪魔が化けているのです

悪魔が身近な人に姿を変え

アーティストになるのを邪魔しに来たのです

彼らはすごい呪文を使います

「公民館のクラスで

演技を習ってみようかな」 とか

カンツォーネを習いたい」というと

「ふーん? 何のために?」と訊かれる

この「何のために?」というのが

悪魔の呪文なのです

アートは何かのためにやるものではない

アートこそが究極のゴールです

人間の魂に救済を与え 生活を豊かにする

お酒や薬に頼らなくても

自分を表現して楽しくなれる

だから この呪文を投げかけられても

怯まないでください

「面白そうだからだよ! 君も何か見つけたら?」 とか

「とにかくやってみるよ」と言ってください

僕が考える理想の未来では

誰にでも複数アイデンティティがあって

少なくともそのうち 1 つはアーティストなんだ
15:21

 「締め切りが原稿を書かせる」というのがあるが、追い込まれた緊張と熱狂の中で、思いも寄らないコトバが出てくる感じだろうか。意識の奥底を掘るぞナントカ賞を取って有名人になるぞと狙っても何も出てこないのであって、スポーツの練習や武道の稽古、あるいは瞑想の修行のように、反復運動を繰り返してゆくなかで一種のトランス状態に入る。ある種の「境地」とでも言うのか、そこでバランスを保ちながら、手だけは休ませずに動かしてゆく。

 一日に数時間だけ、そういった熱狂状態、没入して周囲の物音も聞こえなくなるような集中した状態をつくることが必要なのかも知れない。習慣付けができれば難しいことではないような気がするが。