読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

てけれっつのぱ!

悪口雑言罵詈誹謗録

変なCM

金元星也

 最近はまともに見られるテレビ局が本当になくなって、地上波でも三局ぐらいは一切見ないことに決めている。もうその手の放送局を見て怒ったところでどうにもならないのであり、何がジャーナリズムだ不偏不党だと言ったって、もう彼らはそんな言葉の意味すら理解できないのではないかという気がしてくる。自分たちの無能ぶり腰抜けぶりが一瞬にして世界中に伝わる時代になっているというのに、一向に変わる兆しがない。もうこんなものは滅んでしまえばいいのだ、と思うしかない。
 特に公共放送などはもう、時報や天気予報すら嘘じゃないかという気がしてくる。「中の人」たちが全く怒りの声を上げず、誰かさんのお気に召すままやりたい放題の真似をして、年間1万円以上という受信料を誰が払うのか。なめんなよ、と言うしかない。

 なんだか余計な話をしてしまったが、今回の本題はこれである。テレビCMが始まると音声を消すことにしているのだが、ある日それに失敗したときに発見して驚いた。

www.youtube.com

 これは一体、なんなのか。

 これは携帯電話会社「au」による「新しい英雄(au)」というシリーズらしい。若手人気俳優(らしいが実際のところはよく知らない)がそれぞれ、桃太郎、浦島太郎、金太郎を演じているのだが、やりとりする台詞が非常にブロークンな、現代日本の若者語とでも言うのか知らないけれども、まるで白痴の如き語り口なのである。
 このように、その辺の居酒屋で聞こえてくるような程度の低い言葉遣いでイケメン俳優がしゃべれば、現実にこの登場人物とほとんど同じしゃべり方をする階級、階層の人々が共感してスマホを買ってくれると思っているのだろう。
 日本で古くから語り継がれてきた、いわゆる「民話」の主人公たちがどこまで「英雄」なのかも甚だ疑問だが、その「英雄」たちがなぜこのような愚かな話し方をするのだろうか。

 もうひとつある。

www.youtube.com

 これはスマートフォンのゲームのCMらしい。これも同様に明智光秀織田信長役が登場するのだが、まるで前出のCMと同じ人物が企画したかのように語り口が現代若者語なのだ。
 織田信長はまるで偏差値の低そうなその辺の中小企業の若社長であり、その下で苦労する生真面目な青年社員が明智光秀、といった具合である。その二人が心を通わせるのが、スマートフォンのゲームだ、というのだ。

 これって本当にどうなんだろうか、と思う。浦島太郎や桃太郎を観光資源にしているような自治体や、織田信長明智光秀を主人公に創作された歴史小説(ほとんどは史実に基づかないフィクション)に登場する(事実ではない)それらの人物像のファンなどは、こうした馬鹿げた扱いに怒ったりしないのだろうか。

 チョンマゲサムラーイを出すことで昨今のナショナリズム風味にも合うし、現代口語というより、はっきり言うなら「馬鹿の使う程度の低い日本語」をしゃべらせるという「手口」は本当に薄汚いと思うし、とても日本の伝統文化を尊敬しているとは思えない代物だと思う。これに何の疑問も感じない奴は、あえてこういう表現を使うけれど「本当に日本人なのだろうか」。